承認欲求は老眼鏡でもぼやけない

Kao/ 10月 8, 2025/ 未分類

元アイドルが結婚し、家庭を持ち、実業家として成功。
その成功の証を見せつけるかのように、YouTubeでルームツアーを公開。
広いリビング、整然と並ぶブランド品の数々――「幸せと成功は面積とロゴで測れます」と言わんばかり。

でも、その光景に déjà vu。
バブルを味わった昭和オバちゃんも、SAC(セックス・アンド・ザ・シティ)を真似て、数少ないエルメスやシャネルを無理やり並べ、誰も来ない部屋で自己満足のショーをしていた。

あの頃と何が違う? ただ、見せる相手がいなかっただけ。
令和女子もSNSで「ルームツアー」「推し活」と名を変えただけで、やってることは丸かぶり。
世の中は「デフレだ」「ミニマリストだ」と叫ばれているのに、承認欲求だけはバブルを超えてバズり続けている。
結局のところ、どの世代も「見て!すごいでしょ!」がやめられない。
バブルオバちゃんも、令和女子も、承認欲求の奴隷。
そしてその奴隷根性を“成功の証”と勘違いしてる。

――だからこそ言いたい。
ブランドの数も部屋の広さも、もう十分すぎるのに、YouTubeで「見て見て!」って?
こっちは「はいはい、すごいすごい」ってリモコン片手に乾いた拍手。
アイドル時代は、衣装を着て、親衛隊に「○○ちゃーん!」と叫ばれて特別感に酔えた。
でも大人になってまで「私を見て!」って……。
あれか、承認欲求ってのは老眼みたいなもので、年を重ねるほど進行するのか。
結局、成功者が一番飢えてるのは拍手とコメント欄。
ブランドは身を飾れても、承認欲求は一生「再生回数待ち」。

Share this Post