「アレクサに頼んで掃除するオバちゃん」 /サザンをBGMに、昭和気質が令和にアップデート中
毎朝「アレクサ、サザンオールスターズ!」と言うのが日課になっている。
令和は便利な時代だ。ボタンひとつ押さずに桑田佳祐が歌いだす。
なのに私はまだ、掃除機のコードを足にからませている。
サザンがデビューしたころ、青学の学生がタンクトップでテレビに出ていた。
“音楽界の風雲児”というより“文化祭の延長”。
当時の私は「テレビは修行を積んだアイドルが出る神聖な場所よ!」と本気で思っていた。
まさか、その“学生ノリ”が日本を代表するアーティストになるとは。
あれから時がたち、私は仕事一筋で家のことは完全放置。
なのに今は、毎朝掃除しながらサザンを聞く。
青春のBGMが、いまやルンバ代わりである。
時代が変わったのか、私が変わったのか。
おそらく、両方。
でもたぶん、サザンだけは変わっていない気がする。
あの頃からずっと、“自由にふざけて本気な大人たち”なのだ。