ボディコンを忘れた国のシンプル教
在宅勤務が当たり前になってからというもの、オシャレをする機会が激減した。
通勤ファッション? あれはもう「絶滅危惧種」。
しかも今の若い子、ファストファッションが主役で、YouTubeやインスタで「今日のコーデ」とか必死に披露してる。
でも昭和オバちゃんからすると、どれもこれも「量産型」すぎて目が滑る。
一昔前の「ファッション番長」なんて言葉も、今じゃ「ミニマリスト自慢の制服おばけ」だもんね。
昭和の頃はよかった。
トラッドにラブリー、モード系にギャル。
「私はこれでいく!」って好みを全力で押し出せた。
ボディコン、ミニスカ、肩パッド、あの狂気の時代を知ってる私からしたら、今のファッションはまるで修行僧の衣。
「断捨離」だの「少ない服を着まわす」だの、いやいや、個性まで捨ててどうするの。
平成はまだマシだった。オールで飲み歩いて、化粧ヨレてもミニスカでカラオケ。
それが今の令和、都会も地方も、コピペしたような没個性ばかり。
街を歩けば「ZARAかユニクロの広告撮影か?」ってくらい同じ格好の人間だらけ。
そりゃ穏やかよ。穏やかだけど、面白くはない。
「無難」という名の制服に身を包んで、「個性」とは真逆の集団カモフラージュ。
あの狂ったように消費して、翌月カード地獄に震えてたあの頃のほうが、まだ生きてる実感があったわ。
いまの「シンプル礼賛」を見るたび、私は心の中で叫ぶ。
──お願い、誰か肩パッドをもう一度流行らせて!