人事評価という茶番劇  ~「評価」じゃなくて「儀式」。これがニッポンの美徳? ~

Kao/ 11月 4, 2025/ 未分類

今年もやってきた、恒例の「自己採点」。
まるで通信簿の三者面談みたいな季節だ。
昔の私は、どれだけ頑張っても「中」で申告。
控えめこそ日本の美徳、「謙譲の心」がサラリーマンの勲章だった。

ところが今どき、その美学は完全に死語。
評価する上司は、顔も知らない、同じ空気も吸ったことのない人。
なのに「君の成長を見守っていた」とか言うのだから、
もはやスピリチュアルの領域である。

こうなると、自己評価は“自己主張”の場に変わる。
もう遠慮はいらない。どうせ誰も見てないんだから。
というわけで、今年の私は満点、「上」!
だって、謙虚にして給料が上がった試しがないんだから。

あれこれ数字を入れて、提出ボタンを押す。
そう、これでまた人事部の“業務遂行率”が上がる。
形だけの評価制度を動かすために、社員が一斉にキーボードを叩く。
まるで、社内イベント「人事部フェス2025」のボランティア要員である。
真面目に自己採点してる社員ほど、見事な“演者”なのだ。

──給料が上がるわけでもなく、誰も本気で見ちゃいない。
それでも毎年やってくるこの儀式に、律儀に付き合う我々。
もはや「自己評価」ではなく、「自己奉納」と呼んだほうが正しいかもしれない。

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