「ムカつきは飲み込まない、流し込むだけ」 — 好きにやらせて、勝手に転べ。オバちゃんの新しい消化方法 —
社会人を何十年もやっていると、
理不尽? ああ、もう呼吸するように遭遇しますけど?
ってくらい、毎日どこかしら地雷が転がっている。
特に“相手のある仕事”。
こっちが丁寧に段取りを組んでも、向こうが勝手に水を差す。
そのたびに「はいはい、またですか」と心の中で拍手喝采よ。
若い頃の私は、“理不尽こそ社会人の修行”みたいに受け止めて、
黙って飲み込み、泣きながら咀嚼して、胃に穴があきそうになっていた。
でも、アラカンになった今の私は違う。
「私に一文の得もない理不尽なら、勝手にやってどうぞ」
という、最高にドライな境地へ到達した。
つまり、悟りじゃなくて 興味の断捨離。
関係のない人の“謎のこだわり”に巻き込まれたくないし、
相手の間違いを訂正してあげる義理もない。
だから最近は、こんな気分でいる。
言った通りにやらない? あ、そう。
じゃあそのまま行き着く先まで転がってどうぞ。
私は横でポップコーン片手に観察してるから。
これが昭和オバちゃん流の“理不尽の消化”。
自己啓発本みたいに「深呼吸をして心を整えましょう〜」なんて甘い方法じゃない。
相手が困ったときに、心の中で静かに嘲笑う。
「だから言ったでしょ?」を声に出さずに味わう。
このスパイスをひと振りすると、あら不思議。
さっきの怒りが、急に“ご褒美タイム”に変わる。
大人になったんじゃないのよ。
ただ単に、ムダな人間に感情を割くほど若くないだけ。