物欲が死んで、食欲だけ生き残った ― 新春セールを素通りする年齢になりました ―
オシャレも購買力も落ちて、最後に残るのは――食欲なのかもしれない。
新春セールは華麗にスルー。
遅い寝正月を引きずりながら、せめて美味しいものでも…とスーパーに通う回数だけが増えた。
ところが、毎日の食事で「これ満足!」と思える出来合いのものは、年々減っていく。
年齢を重ねると、結局たどり着く結論は同じ。
健康が一番。
美味しいものをほどほどに食べて、波風立てず、平和に暮らす。
――なんて、ずいぶん丸くなったものだ。
購買欲や物欲が消えると、確かに気持ちは安定する。
でもその分、自分のエッジも鈍る。
これでいいのか?悪いのか?
毒も欲も削ぎ落とされた人間って、ただの無害な存在じゃない?
景気が回らない理由?
たぶん、私みたいなのが増えたから。
「欲しいけど、別に要らない」
この思考が、いちばん経済に冷たい。
高齢になると健康の話しかしなくなる、って笑ってたけど――
今ならはっきり言える。
まさにその通り。